木質材料のJASについて
木質材料におけるJASについて
木質材料のJASについて
農林物資はもともと動植物を利用したもので品質のばらつきが大きく、この品質の改善、生産の合理化、取り引きの公正化、そしてその使用または消費の合理化を図るために、規格を制定してその規格にそって、品質の適正な表示を行い、消費者の正しい選択を助けて行くものです。
ここでは木質材料のJASの概略について紹介します。さらなる規格の詳細につきましては規格本体、解説等をご参照ください。
また、世界各国で木質材料についての規格が制定されており、現在、国際標準化機構(ISO)ではこうした規格の標準化を図るため、各国の専門家からなる会合を開いております。順次標準化され、日本農林規格もそれに準じた改正が行われることとなります。
1.合板
(以下に掲げる普通合板等の合板規格は統合され、平成15年2月27日、新規に「合板」として制定されました。統合された規格に下記の各合板規格は含まれております。)
接着の程度、含水率、板面の品質、心板の品質、曲げ性能、側面及び木口面の仕上げ、寸法の許容差などを規定。(ホルムアルデヒド放散量、防虫処理、難燃処理、防炎処理についても規定しているが、これらは表示する場合に限る。 なお、普通合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板については、ホルムアルデヒド放散量の表示が義務付けられている。)
(1)普通合板
類別:1、2類(接着の程度を示す、等級:広葉樹については1、2等(板面の品質を示す。)
針葉樹については 板面の品質の基準 A, B, C, Dの組み合わせによる等級区分
| 種類 | 品質・区分 | ![]() |
| 普通の一般合板 |
接着の程度:1,2類 |
(2)コンクリート型枠
等級:板面の品質の基準 A、B, C, D により等級区分
類別:普通合板の1類に相当
表面加工されたコンクリート型枠用合板については表面の品質について別途定められている
| 種類 | 品質・区分 | ![]() |
| コンクリート型枠用合板 (コンクリートの型枠として使用する合板) |
接着の程度:1類 強度性能:曲げ剛性試験による。 板面の品質:表面加工なしの場合、A,B,C,Dによる。 ホルムアルデヒド放散量:F☆☆☆ F☆☆ F☆ |
(3)構造用合板
類別:特類、1類(接着の程度を示す)
等級:1級、2級(総合的に品質の程度を示す)
| 種類 | 品質・区分 | ![]() |
| 構造用合板 (建築物の構造耐力上主要な部分に使用する合板) |
接着の程度:特類、1類 強度性能::1級 厚さ別及びA,B,C,D表示又はE-Fで表示:2級 厚さ別で曲げ試験結果による 板面の品質の基準:A,B,C,D ホルムアルデヒド放散量::F☆☆☆☆ F☆☆☆ F☆☆ F☆ |
(4)天然木化粧合板 類別:1、2(接着の程度)
| 種類 | 品質・区分 | ![]() |
| 天然木化粧合板 (普通合板の表面に美観を目的とした単板を貼った合板) |
接着の程度:1、2類 板面の品質:基準に合格 ホルムアルデヒド放散量:F☆☆☆☆ F☆☆☆ F☆☆ F |
(5)特殊加工化粧合板 表面性能:F、FW、W、SWタイプ
| 種類 | 品質・区分 | ![]() |
| 特殊加工化粧合板 (普通合板の表面にプリント、塗装、合成樹脂、オーバーレイ等の加工を施した合板) |
接着の程度:1、2類 Fタイプ(テーブルトップ、カウンター用) FWタイプ(耐久壁、家具用) Wタイプ(一般壁用) SWタイプ(特殊壁用) ホルムアルデヒド放散量:F☆☆☆☆ F☆☆☆ F☆☆ F☆ |
タイプ別の主な用途と品質の関係及び主な加工製品
| タイプ | 主な用途及び品質 | 品目 |
| F (flat) | テーブルトップ、カウンター等高度の耐久性 | メラミン化粧合板、ポリエステル化粧合板など |
| FW(flat and wall) | 建築物の耐久壁面、家具などの湿度、温度変化、耐衝撃性、耐摩耗性など | メラミン化粧合板、ポリエステル化粧合板、ジアリルフタレート化粧合板など |
| W (wall) | 建築物の一般壁面、家具など通常の使用に耐えうる品質。 | プリント合板、塩化ビニル化粧合板など |
| SW(special wall) | 建築物の特殊壁面など | プリント合板など |
2.フローリング
外観の品質、含水率、接着の程度、用途に見合った強度、耐摩耗性能、ホルムアルデヒド放散量等を規定。(防虫処理についても規定。複合フローリングで、これを表示する場合に限る。)
ホルムアルデヒド放散量の表示記号及び基準値は普通合板の規格と同じ。
| 種類 |
用途 | 摘要 |
||
| 根太張用 | 直張用 | |||
| 単層フローリング |
フローリング・ボード | ○ | ○ | ぶな、なら、かば等の広葉樹、アピトン等の南洋材、針葉樹の1枚のひき板(縦接合したものを含む)を基材とした単層フローリング |
| フローリング・ブロック | ○ | ひき板(これを縦継ぎしたものを含む)を2枚以上並べて正方形又は長方形に接合したものを基材とした単層フローリング | ||
| モザイク・パーケット | ○ | ひき板の小片(ピース:最長辺22.5cm以下)を2枚以上並べて紙等を使用して組み合わせたものを基材とした単層フローリング | ||
| 複合フローリング |
複合1種フローリング | ○ | ○ | ベニヤコアー合板のみを基材とした複合フローリング 「表面に天然木のひき板又は単板を化粧ばりした「天然木化粧」あるいは天然木以外の加工を施した「特殊加工化粧」のものがある。(この部分は複合フローリング共通) |
| 複合2種フローリング | ○ | ○ | ひき板、集成材、単板積層材又はランバーコアー合板を基材とした複合フローリング | |
| 複合3種フローリング | ○ | ○ | 上記複合1種、又は2種の基材の組み合わせ、又はそれ以外の木質材料又はこれらと組み合わせたものを基材とした複合フローリング | |
3. 集成材
構造用では樹種区分(曲げ強さ、せん断強さによる分類)、ラミナの等級(1等~4等)、ラミナの積層数及び構成、接着剤の選定などを規定。
ホルムアルデヒド放散量については造作用、構造用ともに規定されているが、造作用では表示を義務付けている。表示記号及び基準値は普通合板と同様であるがF☆のみはF☆Sで表示し、基準値は平均値で3.0mg/L、最大値で4.2mg/Lである。
(1)造作用集成材
(2)構造用集成材
| 種類 | 等級 | 主な用途 | |
| 造作用集成材 (非耐力部材) |
1,2等 | 階段の手すり、壁材、パネルの芯材など、その他幾多の用途に使用できる 内部造作用材 |
![]() |
| 化粧ばり造作用 集成材 (非耐力部材) |
1,2等 | 長押、敷居、鴨居、落掛、上がり框、階段の手摺,笠木、カウンター、床板、とこぶちなどの内部造作用材 | ![]() |
| 化粧ばり構造用 集成柱 (耐力部材) |
主として在来軸組み工法住宅の柱材として用いられるもの。 (化粧薄板厚さ1.2mm以上、芯材は5層以上のもの) |
![]() |
|
| 構造用集成材 (耐力部材) |
E-Fで表示 | 木構造の耐久部材としての柱、桁、梁、湾曲アーチなど | ![]() |
構造用集成材では耐力(強さ)がひき板の組み合わせ(構成)により異なり、次のような分類がされます。
| 用語 | 構造用集成材 |
| 異等級構成 | 成するひき板の品質が同一でない集成材、曲げ応力を受ける方向が積層面に直角になるように用いられる |
| 同一等級構成 | 構成するひき板の品質が同一の集成材、ひき板の積層数が2または3枚の場合は、曲げ応力を受ける方向が積層面に平行になるように用いられるもの。 |
| 対称構成 | 異等級構成でひき板の品質構成が中立軸に対して対称であるもの |
| 非対称構成 | 異等級構成でひき板の品質構成が中立軸に対して対称でないもの |
| 短辺 | 集成材の横断面における短い辺 |
| 長辺 | 集成材の横断面における長い辺、ただし、正方形のものは積層方向の辺をいう。 |
4.単板積層材(LVL)
造作用としての単板積層材で表面に化粧加工を施さないものにあっては、節等の欠点項目により等級(1等、2等)に分け、構造用では接着、含水率、曲げ性能などで特級、1級、2級の3階級に分かれる。
ホルムアルデヒド放散量については造作用、構造用ともに規定されているが、造作用では表示を義務付けている。表示記号及び基準値は普通合板と同様である。
| (1)造作用単板積層材 | ![]() |
| (2)構造用単板積層材 | ![]() |
5.構造用パネル
接着、含水率、吸水性、釘耐力性能、寸法表示のほかパネルの使用条件(根太間隔等)を想定し4階級の強度等級を規定し、製造方法を問わない性能規格となっている。(最終改正平成20年6月、最新情報参照) ホルムアルデヒド放散量については規定されているが、表示する場合に限る。表示記号及び基準値は普通合板と同様である。
6.枠組壁工法構造用たて継ぎ材
枠組壁工法(ツーバイフォー)建築で使用されるたて継ぎ材で、(2)に示す断面寸法の材をフィンガージョイントでたて継ぎした針葉樹製材を対象とした規格。
(1)
|
種類 |
用途 |
|
| 枠用たて継ぎ材 | たて枠として使用 | ![]() |
| 甲種たて継ぎ材 | 主として高い曲げ性能をもち、「水平部材」として使用する。 | ![]() |
| 乙種たて継ぎ材 | たて枠用及び甲種たて継ぎ材以外の「水平部材」、又は、「垂直部材」として使用する。 | ![]() |
(2)寸法 許容範囲 プラスマイナス1.5mm
| 型式 | 規定寸法(mm) | |
| 厚さ | 幅 | |
| 203 | 38 | 64 |
| 204 | 38 | 89 |
| 206 | 38 | 140 |
| 208 | 38 | 184 |
| 210 | 38 | 235 |
| 212 | 38 | 286 |
(3)強度に関する基準
曲げ強度性能を荷重スパン間隔130mmの2点荷重方式によってflatwise, 及びedgewiseの両方の曲げ試験を行う。
(4)その他の基準
ア たて継ぎ部の接着性能を煮沸繰り返し試験又は減圧加圧試験によって判定する。
イ 含水率 (試験試料の平均が19%以下)
ウ 外観の品質
JASの入手について
これらのJAS規格はどなたでも下記の要領で入手できます。また、上記のJASの英訳版及び、ISO規格の一部の日本語訳についても入手できます。ご連絡ください。
・日本合板検査会に連絡を取る。電話、ファクスでお願いします。
・検査会は、必要とされるJAS規格を確認の上、規格本体及び郵送等の経費をお知らせします。
・経費を郵便振替でご入金ください。入金を確認し次第、送付いたします。
・検査会本部、各検査所においで頂ければ、その場で入手できます。
また、JASに関して、お聞きになりたいことがございましたらば、下記にご連絡ください。
【木質材料のJASに関する問い合わせ先】
●農林水産省消費安全局表示・規格課林産物班 Tel. 03-3502-8111
●(独)農林水産消費安全技術センター 本部、各センター(小樽、仙台、横浜、名古屋、神戸、門司の各地)
●(財)日本合板検査会、本部、研究室、検査所 最寄の検査所
Tel.03-5776-2680 Fax.03-3438-1360 E-mail.info@jpic-ew.or.jp
なお、製材及び枠組壁工法構造用製材については下記にお問い合わせください。
(社)全国木材組合連合会 Tel.03-3580-3215
北海道においては 北海道林産物検査会 Tel 011-251-7830















