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ホルムアルデヒド及びVOC

ホルムアルデヒド及びVOCについてよくある質問

Q1ホルムアルデヒド、VOCとはどんなものか。

A1世界保険機構(WHO)では有機化合物を沸点に応じて4種類に分け、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンなど、沸点が50℃から260℃のものを揮発性有機化合物(VOC)と呼び、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドは大変揮発しやすいため、高揮発性有機化合物(VVOC)といってVOCと区別しています。
ホルムアルデヒドは、無色で刺激臭の強い気体で水によく溶けます。
ホルムアルデヒドの吸入により、頭痛、眼や鼻の刺激、喉の痛みなどを示したとの報告があります。
VOCには、常温で液体であるが揮発しやすい性質のため、空気中に気体として存在するという共通点があります。このため、肺に気体として取り込まれ、血液中に吸収されます。 引火性が高いものが多く、脂肪にとける性質があるため、目、皮膚、粘膜からも吸収されます。


Q2ホルムアルデヒドやVOCは何に含まれ、どこから発散するか。

A2ホルムアルデヒドは、合板などの製造に使われる接着剤、壁紙の防腐剤・接着剤などに含まれ、床に使用されるフローリングや壁・天井の壁紙面などから発散されます。
VOCは、内装材の接着剤や塗料等に含まれ、壁・天井などの内装仕上面や家具などの塗料部分などから発散されます。
厚生労働省により室内濃度指針値が出されており、化学物質と、その主な用途は、以下の通りです。

  1. ホルムアルデヒド(化学物質名)
    《発生源の例》合板、パーティクルボード、壁紙用接着剤等に用いられるユリア系、メラミン系フェノール系等の合成樹脂、接着剤・一部ののり等の防腐剤
  2. アセトアルデヒド(化学物質名)
    《発生源の例》木材、一部の接着剤等
  3. トルエン(化学物質名)
    《発生源の例》内装材等の施工用接着剤、塗料等
  4. キシレン(化学物質名)
    《発生源の例》内装材等の施工用接着剤、塗料等
  5. エチルベンゼン(化学物質名)
    《発生源の例》内装材等の施工用接着剤、塗料等
  6. スチレン(化学物質名)
    《発生源の例》ポリスチレン樹脂等を使用した断熱材等
  7. パラジクロロベンゼン(化学物質名)
    《発生源の例》衣料の防虫剤、トイレの芳香剤等
  8. テトラデカン(化学物質名)
    《発生源の例》灯油、塗料等の溶剤
  9. クロルピリホス(化学物質名)
    《発生源の例》しろあり駆除剤
  10. フェノブカルブ(化学物質名)
    《発生源の例》しろあり駆除剤
  11. ダイアジノン(化学物質名)
    《発生源の例》殺虫剤
  12. フタル酸ジ−n−ブチル(化学物質名)
    《発生源の例》塗料、接着剤等の可塑剤
  13. フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(化学物質名)
    《発生源の例》壁紙、床材等の可塑剤

Q輸入製品にホルムアルデヒド放散量について表示をしたいが、どのような方法があるか。

AJAS製品のためのJAS格付制度が平成21年2月末日で失効したことに伴い、現在は非JAS製品の場合、格付を受ける       ことができなくなりました。 今後、JASに基づく表示を行なう場合は、製造業者、販売業者又は輸入業者が予め、登録認定機関により、JAS認定を取得する必要があります。
ホルムアルデヒド放散量のみの表示を行ないたい場合は、国土交通省の 大臣認定を取得するか、木質材料自主表示制 度に登録していただくことで可能となります。

Q「非ホルムアルデヒド系接着剤使用」とJAS表示をした場合は、「F☆☆☆☆」の表示をなぜ併記出来ないのか。

AF☆☆☆☆と表示できるのは、格付のための検査項目としてホルムアルデヒドの放散量試験を実施し、その結果がF☆☆☆☆の基準に適合した場合に限ります。一方、非ホルムアルデヒド系接着剤使用の表示は、格付の都度、ホルムアルデヒド放散量試験は実施していません。
従って、それぞれ品質内容が異なることから、格付を行う内容も異なり、表示方法も異にしていることになります。

Q集成材のホルムアルデヒド放散量試験に用いるアクリルデシケーターの容量の許容範囲は、どのくらいか。

A集成材のJAS規格では、特に許容範囲は示されていませんが、本会で使用しているものは内容量40±2L(±5%)のものです。他のJAS規格で使用されるガラスデシケーターの場合は、内容積9~11Lまでのものとなっています。

Q1小型チャンバーによるホルムアルデヒドの測定方法はどのようにして行うのか。また、試験方法については、どの規格に示されているのか知りたい。

A1小型チャンバー法については、JIS A1901(建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物測定方法)で規定されています。
調湿された空気を20Lチャンバー(チャンバー内には測定試料を設置)に送り込み、チャンバーから排出した空気を捕集管で捕集し、液体クロマトグラフ/質量分析計(HPLC、主としてアルデヒド類)又はガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS、主としてVOC類)で定量分析を行います。 


Q2室内空気質の測定方法について。

A2測定方法は、[1].「標準的な測定方法(標準法)」と[2].「パッシブ型採取機器による測定方法(パッシブ法)」と[3].「簡易法」の3種類があります。 

  1. 「標準的な測定方法(標準法)」は正確に測定できるが、測定機器がやや大がかりで複雑になるので、専門の機関に頼むことが必要です。
  2. 「パッシブ型採取機器による測定方法(パッシブ法)」は、分析法が標準法と同じで、精度がよい。バッジ型のものとチューブ型のもの等があり、測定機器の取り扱いが容易で、専門的な知識や経験がなくても測定できます。
  3. 「簡易法」は、取り扱いが容易で、測定結果がすぐにわかります。しかし、機器によっては精度上の問題があること等により、安定した測定値を得ることが難しい。そのため、指針値を超えていないことをスクリーニング(室内化学物質濃度のおおよその目安を測定)するために使うことが望ましい。

 (厚生労働省で定めた測定方法)

  1. まず住宅内の全ての窓と、押入等の収納部分の扉を含む全ての扉を30分開放する。
  2. 次に5時間以上、屋上に面する窓と扉を閉鎖する。
  3. 閉鎖した状態で測定する。

QVOCの気中濃度の測定方法はJASではどのようにして行うか。また、ホルムアルデヒドのように規制はされているか。

A現在JASでは規定されていません(農林水産省で調査検討中と聞いています)。厚生労働省の室内濃度指針値としてトルエン等の化学物質が取り上げられています。

Q非ホルムアルデヒド系接着剤を使用していることを表示するには、どこで、どのような試験を行うのか。

AJAS規格において「ホルムアルデヒドを含む接着剤を使用していないことを登録認定機関又は登録外国認定機関が認めた場合にあっては、非ホルムアルデヒド系接着剤を使用している旨を表示できる」とされています。したがって、登録認定機関にお問い合わせください。
なお、登録認定機関である本会の場合は、最寄りの検査所にお問い合わせ下さい。

Q濃度指針値にはppm、μg/m3と2つの単位がありますが、どういう関係にあるか。

Appmとは、化学物質の量を体積の比率として示した単位で一般的に用いられ、1ppmは1m3に対して1cm3にあたります。
(1m角の空間に対して1cm角の化学物質)
μg/m3とは、空気の体積1m3あたりの化学物質の量を重量で示したものです。気体の体積は、温度が高くなると増加するため学術的には温度の影響を受けないμg/m3やmg/m3という単位が用いられます。
μg/m3 : マイクログラム パー 立方メートル
mg/m3 : ミリグラム パー 立方メートル
1000μg=1mg 1000mg=1g
ホルムアルデビド0.08ppmとは、空気1m角の空間に約4.3mm角のホルムアルデヒドがあるということで、指針値の100μg/m3は、室温25℃で換算すると、約0.08ppmとなります。
注:ppmはpart per millionの略。
ppbはpart per billionの略で、1ppbは10億分の1の濃度を表す。
1ppm=1000ppb 

Q1温度と発散量は関係があるか。

A1室温が高くなると建材等からの発散量が増加するため、一般に化学物質濃度は高くなる傾向にありますが、室内に使用される建材には多様なものがあり、一概に室温と濃度の関係を換算することはできません。


Q2ホルムアルデヒド濃度は、夏と冬では違うのか。

A2ホルムアルデヒドは、高温多湿の条件下で発散が促進されるので、夏は特に濃度が高くなりやすく、冬は温度・湿度が低いため発散が抑制されるので濃度が低くなることが多い。
冬でも暖房で室温が高くなると発散量は多くなります。

Q1ムク材やF☆☆☆☆を使用した場合でも、24時間換気しなくてはならないのはなぜなのか。

A1ムク材やF☆☆☆☆などホルムアルデヒドの発散量が見込まれないまたは少ない建材の場合でも、居住者が持ち込んだ家具等からの発散が想定されるため、居室内のホルムアルデヒドの濃度が指針値を超えないように、原則として居室を有する全ての建築物に機械換気装置の設置が義務付けられました。
なおホルムアルデヒド以外の化学物質については、今回の改正では使用制限がなされていないが、換気によりホルムアルデヒド以外の化学物質の濃度も下がるものと考えられます。また換気設備を稼動することにより、CO2の低減やカビ・ダニの増殖防止、結露対策にもなります。


Q2改正建築基準法はリフォーム工事も対象となるか。

A2建築基準法上、増築、改築、大規模の修繕または大規模の模様替えに該当する工事には、リフォームしない居室も含めて建築物全体に対して新築の場合と同様の規制がかかります。
このように同様の規制がかかる場合は、内装の仕上・天井裏等については建築物の部分に使用して5年経過したものについては、規制対象外建材とみなされ、5年以内の建材でホルムアルデヒド発散等級が確認できない場合は、無等級とみなされるので、取替えなければなりません。
また、換気設備は、建築基準法を満たすようすべての居室が換気されるようにする必要があります。


Q3改正建築基準法で外壁は規制対象となるか。

A3改正建築基準法におけるホルムアルデヒドに関する建築材料の規制は、「居室」と、その居室をとりまく「天井裏等」を対象としています。「天井裏等」には、天井裏、小屋裏、床下、壁内の他、収納スペースが含まれるが、外壁は対象とはなりません。
ただし、外壁の通気層や床下から給気し空気を室内に導入する方法や、空気を床下や壁内と室内で循環させる方法などの場合、通常は分離されている床下、天井裏、壁内部などの部分が居室と一体とみなされることになるため、そこで使用される建材等については、内装の仕上げに関する規制の対象範囲となります。

Qシックハウス対策として、どんな建材を使えばよいか。

Aまずは、有害な化学物質の発散のおそれが少ない、天然素材などの利用が考えられます。
次になるべく有害な化学物質の発散が少ない建材を選ぶことで、選定に当たっては、表示F☆☆☆☆を参考にします。
ホルムアルデヒドを発散しない建材の一般的な例として、ムクの木材、金属類、コンクリート類、ガラス、タイル、レンガ、石材、漆喰、石膏ボード等があげられます。
建築基準法により、ホルムアルデヒドの発散速度に応じて告示対象建材は4つの等級に区分され、内装仕上げへの使用が制限されています。

第1種ホルムアルデヒド発散建築材料(F☆または表示なし)……使用禁止
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料(F☆☆)……使用面積を制限
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料(F☆☆☆)……使用面積を制限
規制対象外建材(F☆☆☆☆)……使用制限なし

  • これらの建材を使用する場合には、できるだけホルムアルデヒドの発散量の少ないものを使用することが望ましい。
  • 特に使用面積の多い建材に配慮する。
  • F☆☆☆☆などの表示は、製品、カタログ、仕様書、梱包などに出ているので確認できる。
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