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木材等の材質・性能

木材等の材質・性能についてよくある質問 

Q木材の摩耗は、どのような原因でそれを促進させるか。

A原因としては、摩擦、摺擦、引っ掻き、打撃などがあり、摩耗を促進させる劣化因子として水分、砂粒、光、汚染などがあげられます。

Qラジアタパインは、他の樹種と比較して耐久性が高い材料といえるか。

A屋内にて特定の腐朽菌を培養して、その中に試験体を設置し、腐朽による重量減少率で判断する方法と、野外に試験体を設置して腐朽の状態を調査し判断する方法の両試験の結果から耐久性(心材を対象)を大、中、小に区分した場合、小の区分に該当しています

Qナラ及びイタヤカエデの密度を知りたい。

Aそれぞれの気乾密度(g/cm3)は、ミズナラは平均0.68(最小0.45、最大0.90)、イタヤカエデは平均0.65(最小0.58、最大0.77)です。

Q木材の横引張り強さは、縦引張り強さに比べどのくらいの値となるか知りたい。

A針葉樹のエゾマツ、アカマツの場合では、縦引張り(繊維方向)を100とすると、横引張り(半径方向)は7程度、もう一方の接線方向は3程度となっています。広葉樹のブナ、ミズナラでは、半径方向が16?10、接線方向が8?7程度です。

Q年輪が密な材ほど強度が大と聞くがその理由を知りたい。

A通常木材は水分を含んでおり、木材の重量と体積は含水率により変わるため、密度も含水率により変化します。一般に密度の値は、大気中に長期間置かれた状態の気乾密度を用います。
木材の気乾密度は樹種により異なり、また、同じ樹種でも個体により樹幹内の部位によって平均値の±20%程度は変動します。木材の密度の値は、木材の空隙をも含んだものであり、空隙を含まない木材質(細胞壁)だけの密度は1.5g/cm3と樹種によらずほぼ一定の値であることから、密度の大きい木材は実質の割合が高くなります。
木材の強度を維持するのは木材実質であり、そのため密度の大きい木材が一般に強度も大となります。また、木材の年輪の中に早材(春材)と晩材(夏材)があり、早材が軽さを受け持ち、晩材が強さを受け持つという年輪構造になっています。
針葉樹材では年輪幅が狭くなると材質が優れたものになるのは、晩材幅が広いだけでなくほぼ一定であるため、密度が増加することによります。

Q木材は呼吸するといわれるが、加工したものはどうか。特に、塗装加工したものはどうか。

A住宅の内装仕上げ材料として、木材などの吸放湿性に富む材料が多く使用されていると、住宅内の相対湿度が高くなると材料が吸湿して相対湿度を低下させ、逆に低くなると材料が放湿して相対湿度を高めるため、これにより住宅内の相対湿度は緩和されます。
木材が呼吸することは、この調湿作用のことであり、調湿性能に優れた材料としては、合板などの木質系材料が最適です。しかし、塗装された場合は塗料にもよりますが、調湿性能は低下します。

Q国産材が外材に比較して優れている点は何かを知りたい。

A木材の性能的比較は、国産材、外国産材との比較ではなく樹種によるものとされています。

Q木材の材色に影響を与える成分はどのようなもので、その除去はどのようにしたらよいか。

A金属による変色では、鉄により黒色化する鉄汚染があります。微量の鉄イオンが木材中のタンニンあるいはフェノール性成分と反応して発生します。除去法としては、1?5%濃度のシュウ酸水溶液で処理した後水洗いするのが良いようです。
酸汚染は、接着剤の酸性硬化剤や酸性塗料等により生じる淡赤色の変色で、除去法は過酸化水素水や亜塩素酸ナトリウム等の漂白剤で脱色、著しい汚染には、過酸化水素水に10%アンモニア水1?3%添加又は1%程度の水素化ホウ酸水溶液が有効です。
アルカリ汚染は、アルカリ性の強い接着剤やモルタル、セメントとの接触等で発生します。遊離したアルカリが木材のタンニンやリグニンと反応して変色を引き起こし、汚染の程度は樹種のタンニン含有量に比例します。除去法としては、軽度の汚染にはシュウ酸水溶液、重度のものは過酸化水素水(2%程度)が用いられます。

Q木材の焼却時に発生するガスにはどのようなものがあげられるか。

A燃焼生成物として、酢酸などの有機酸、メタノールなどのアルコール類、アセトンやアセトアルデヒド類、フェーノール類、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、スス、煙、水蒸気が発生します。

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